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インビザラインは目立ちにくい矯正方法として人気ですが、治療中に「ブラックトライアングル」と呼ばれる歯の隙間ができることがあります。ブラックトライアングルは見た目の問題だけでなく、様々な口腔内トラブルのリスクを高める可能性もあります。
今回は、ブラックトライアングルの原因と、その予防・改善方法について詳しく解説します。
ブラックトライアングルとは、歯と歯の間にできる黒い三角形の隙間のことを指します。歯は根元に向かって細くなる形状をしていますが、歯と歯の間に「歯間乳頭」と呼ばれる歯肉がぴったりと入り込むことで隙間がない状態になっています。
しかし、歯肉が下がったり、歯の形状や位置関係によって、ブラックトライアングルが生じることがありますが、インビザラインなどの歯列矯正でも同様に起こる可能性があります。特に下の前歯の間にできやすく、見た目の問題だけでなく、食べ物が詰まりやすくなったり、歯磨きがしにくくなることで歯周病のリスクが高まることもあります。
ブラックトライアングルができる原因はさまざまですが、主に「歯周病」「加齢」「歯列の移動(矯正治療)」の3つが大きく関係しています。以下では、それぞれの原因について詳しく解説します。
ブラックトライアングルの最も大きな原因の一つが、歯周病による歯肉の退縮です。歯周病とは、歯と歯茎の間に細菌が侵入し、歯ぐきや歯を支える骨が破壊されていく病気です。初期は歯肉炎として軽度の腫れや出血が見られますが、進行すると歯を支える歯槽骨(しそうこつ)が溶けてしまい、歯肉も下がってしまいます。
この歯肉の後退により、歯と歯の間にあったはずの「歯間乳頭」と呼ばれる歯肉部分がなくなり、ブラックトライアングルが生じます。特に前歯部分は目立ちやすく、審美的な問題にもつながります。また、この隙間に食べかすが溜まりやすくなり、さらなる歯周病の悪化や虫歯の原因にもなります。
ブラックトライアングルは、加齢とともに起こる現象でもあります。年齢を重ねると、体の他の組織と同様に、歯肉も少しずつ後退していきます。
また、年齢を重ねることで、歯の間の接触面がすり減ったり、歯肉の厚みが減少することもブラックトライアングルが生じる原因になります。このように、加齢によって歯と歯の間の支えが弱くなることで、ブラックトライアングルが生じるリスクが高まります。
インビザラインなどの歯列矯正による歯の移動も、ブラックトライアングルを引き起こす原因の一つです。矯正治療では、歯を正しい位置に動かして歯並びや噛み合わせを整えますが、歯の位置が変わることで、歯の接触点が上の方にずれることがあります。そうすると、歯肉がその隙間を埋められず、ブラックトライアングルが目立ちやすくなります。
さらに、矯正中に力がかかることで軽度の歯肉退縮が起こることもあり、これも隙間ができる一因となります。ただし、これはインビザラインに限らず、ワイヤー矯正など他の矯正方法でも同様に起こりうる問題です。
インビザラインでブラックトライアングルができやすい理由を説明します。
インビザライン治療では、歯並びを整える過程で歯と歯の重なりが解消され、歯の間にスペースが生まれることがあります。歯が並び直されると、それまで圧迫されていた歯肉が解放され、歯肉が引き締まるように退縮することがあります。
また、歯が重なっていると歯磨きをしても、汚れが残ってしまうことが多いです。そうすると、軽度の歯周病により、歯肉が慢性的に腫れている場合があります。歯並びが改善されることで、歯肉の腫れが治まり、ブラックトライアングルが生じることがあります。
特に、前歯部ではこの変化が大きく、治療前には見えなかった隙間が急に目立つようになることもあります。健康な歯肉が元の形に戻ろうとする自然な反応であることも多いですが、見た目への影響も大きいため、気になる方も少なくありません。
歯を支えている歯槽骨(しそうこつ)と呼ばれる骨の量がもともと少ない、あるいは歯周病などで失われている場合も、ブラックトライアングルができやすくなります。インビザラインで歯を動かす際、歯槽骨がしっかりしていないと、歯肉も支えを失いやすく、歯間乳頭が退縮しやすくなります。
とくに、矯正前にすでに歯周病の進行があった方や、年齢的に歯槽骨が薄くなっている方は注意が必要です。また、インビザラインでは徐々に歯を動かしていきますが、歯槽骨の状態が悪いと治療計画通りに歯肉がついてこないこともあります。結果として、歯の見た目は整っても、歯間の隙間が目立ってしまうのです。
インビザライン治療でブラックトライアングルができた場合の対処法について解説します。
ブラックトライアングルの予防や改善法の一つとして、「歯を削る」という処置があります。これはIPRと呼ばれ、インビザラインでは歯を動かすためのスペースを作るための処置としても行われますが、歯と歯の間を少しだけ削ることで歯の形を調整する方法としても用いられます。
歯の接触面を広くすることで、歯と歯の間の隙間を小さくし、歯肉がより密着しやすくなります。すでに矯正が終了している場合でも、この方法で隙間の目立ちを軽減することが可能です。ただし削る量には限界があり、過剰に行うと知覚過敏やむし歯のリスクが高くなります。
ブラックトライアングルが歯肉の退縮によって生じている場合、改善法として「歯肉移植」という外科的な治療法があります。これは、自身の口腔内の別の部位から歯肉を採取し、ブラックトライアングル部分に移植して歯間乳頭の再生を図る方法です。
特に前歯部など審美性が重視される部分に有効ですが、治療期間や費用、術後の管理などの負担が大きいのが難点です。また、すべての症例に適用できるわけではなく、歯槽骨の量や口腔内の状態によって適応が決まります。
歯科領域でもブラックトライアングル改善の方法としてヒアルロン酸が応用されています。ヒアルロン酸を歯肉に注入することで歯間乳頭のボリュームを一時的に回復させ、見た目の隙間を埋めるという審美的なアプローチです。
この方法はダウンタイムも短いため、手軽にできるメリットがありますが、効果は一時的であり、数ヶ月〜1年程度で吸収されてしまいます。そのため、定期的な再注入が必要になります。また、歯肉の状態や厚みによってはヒアルロン酸が定着しにくい場合もあるため、すべてのケースに適しているとは限りません。
「ダイレクトボンディング」とは、コンポジットレジンという歯科用レジンを歯の側面に直接盛りつけて、歯の形を整えることによってブラックトライアングルを埋める方法です。歯を削らずに済むことも多く、即日で仕上げることができる点が大きな利点です。
この方法は、歯の形状そのものを変えて接触面を広げることができるため、見た目の改善効果が高いです。また、レジンは天然の歯に近い色調を再現できるため、審美性にも優れています。ただし、時間の経過とともに変色や欠けのリスクがあるため、定期的なメンテナンスが必要です。
今回はインビザラインでブラックトライアングルができる原因や対処法について解説しました。ブラックトライアングルは矯正治療のほかにも加齢や歯周病などが原因となり歯肉退縮することで起こります。歯を削ることでブラックトライアングルを改善することも可能ですが、歯肉退縮の改善は難しいため、気になることがある場合は早めに歯科医師に相談しましょう。
三ツ境駅前スマイル歯科では、矯正治療だけでなく、歯周病の治療や定期検診・メンテナンスで患者様のお口の中をトータルサポートいたします。インビザラインによるブラックトライアングルが心配な方はぜひ、三ツ境駅前スマイル歯科にご相談ください。
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