子どものインビザライン矯正のメリット・デメリットを歯科医師が解説 COLUMN

2025.06.13

子どものインビザライン矯正のメリット・デメリットを歯科医師が解説

インビザラインは透明なマウスピース型の矯正装置で、見た目に配慮しながら歯並びを整える方法として注目されています。

しかし、「子どもにインビザラインは向いているのか?」と迷う方も多いのではないでしょうか。

今回は、子どものインビザライン矯正のメリットとデメリット、最適な開始時期について詳しく解説します。

そもそも
インビザライン矯正とは

そもそもインビザライン矯正とは

インビザライン矯正はアメリカのアライン・テクノロジー社によって開発された透明なマウスピースを使用して行う矯正方法で、従来のワイヤー矯正などと比較して目立ちにくさや痛みの少なさがメリットとしてあげられます。

インビザラインのプランの中には、6歳〜10歳前後のお子さま向けの「インビザライン・ファースト」があります。

お子さまの顎の成長を誘導してこれから生える歯を並べるためのスペースを作りながら、治療時に生えている歯をきれいに整えることができるようになっています。

子どもがインビザライン矯正を
始める最適なタイミング

子どもがインビザライン矯正を始める最適なタイミング

矯正治療には、永久歯が生え揃う前から治療をはじめる「一期治療」と、永久歯が生え揃ってから行う「二期治療」があります。

子どものインビザライン矯正は、永久歯が生え揃う前の「混合歯列期」(7〜12歳頃)が理想です。

年齢はあくまで目安であり、お子さまの歯の噛み合わせ状態や顎の成長具合などによって最適な開始時期は異なります。

また、インビザライン・ファーストが適応されるには下記3つすべての条件が必要です。

歯並びや顎の成長状態によっては適応できない場合もあり、小学校高学年では残念ながら適応できない場合が多いです。

お子さまのお口の中で気になることがある場合には歯科医院への早めの受診をおすすめします。

【インビザライン・ファースト適応条件】

  • 第一大臼歯が萌出している
  • 切歯のうち少なくとも2歯が2/3以上萌出している
  • 少なくとも3/4顎に乳歯(C、D、E)または未萌出の永久歯(3、4、5)が2歯以上ある

子どもがインビザライン矯正を
行うメリット

子どもがインビザライン矯正を行うメリット

子どもの矯正方法としては、ワイヤー矯正や床矯正など様々ありますが、その中でもインビザラインでの矯正を選ぶメリットをご紹介します。

見た目が目立たない

インビザラインの最大のメリットでもある目立ちにくさです。

ワイヤー矯正や床矯正は歯の表側にワイヤーが通るため見た目への影響も大きいですが、インビザラインでは透明のマウスピースを使用するため、周囲に気づかれることはほとんどなく、学校や友達とのコミュニケーションでも矯正装置が気になりません。

厚さも約0.5㎜ほどで違和感も少なく、国語や音楽など話したり声を使う授業への影響も少ないです。

また、体育やスポーツの習い事で口元をぶつけても怪我をするリスクが低いです。

通院回数が少ない

インビザラインの場合、治療中に使用するマウスピースを開始時に全て製作し、患者様自身でマウスピースを交換していただきます。

そのため、他の矯正方法のように頻繁な調整が不要で、2ヶ月に1度ほどの通院間隔になります。

歯磨きがしやすい

インビザラインは取り外しが可能であることもメリットのひとつです。

食事や歯磨きのときに自由に取り外せるため、ワイヤー矯正に比べて虫歯や歯周病のリスクが低いです。

また、マウスピースは洗浄剤などを使用した消毒が可能であるだけでなく、1〜2週間の頻度で新しいマウスピースに交換するため、常にきれいな状態のマウスピースを使用することができます。

痛みや違和感が少ない

インビザラインは1〜2週間ごとに新しいマウスピースに交換することで、歯を少しずつ動かします。

1枚あたりの移動量は約0.25mmとごく僅かなため、ワイヤー矯正のように急激な負担がかからず痛みが少ないのです。

また先述の通り、厚さも約0.5㎜ととても薄く、患者様のお口に合わせたオーダーメイドなので違和感も少ないです。

矯正開始時や新しいマウスピースに交換したタイミングでは多少の痛みや違和感がありますが、すぐに慣れる方がほとんどです。

口の中を傷つけにくい

インビザラインは、透明なプラスチック製の装置です。エッジや突起が少なく、歯や粘膜に引っかかったり、擦れたりしにくいのが特徴です。

他の矯正方法では、金属のブラケットやワイヤーを使用するためお口の中を傷つけてしまうこともありますが、インビザラインにはそのような心配はなく、口内炎などもできにくいです。

二期治療で抜歯する可能性が下がる

矯正には一期治療と二期治療があり、二期治療は12歳以降の永久歯が生え揃った状態で行う治療のことを指し、歯並びや噛み合わせを最終的に仕上げることを目的としています。

永久歯が生えそろっている状態での矯正なので、歯をきれいに並べるために必要なスペースが足りない場合には抜歯が必要になります。

また、顎の骨の成長は18歳前後で終わってしまうため、成人してからの矯正治療では顎自体の成長や拡大は難しく、さらに抜歯のリスクが高くなります。

しかし、6〜10歳前後で一期治療を行っていると、顎の成長を利用して永久歯が生えるスペースが確保されているため、二期治療が必要になった場合でも抜歯のリスクを減らすことができます。

子どもがインビザライン矯正を
行うデメリット

お子さまの矯正治療でインビザラインを行うデメリット・注意点をご説明します。

保険適用になる症例が少ない

日本の健康保険は、矯正治療の中でも重度な症例にのみ適用されます。

「食べる」「話す」といった機能回復を目的とした治療に限り、主に見た目や軽度の噛み合わせの改善が目的とされやすいインビザライン矯正は適応外となります。

そのため、ほとんどのケースが自費治療となります。

また、インビザラインのマウスピースは海外の工場の機械で患者様に合わせて製作されるので、従来の一期治療装置よりも高額になる場合が多いです。

親の管理が欠かせない

これはインビザラインによる治療に限りませんが、取り外しのできることは大きなメリットである一方で、装着時間(1日20〜22時間以上)を守らなければ効果を得ることはできません。

また、取り外しができることで破損・変形、紛失のリスクも高くなります。

その場合には装置の作り直しが必要になることも少なくありません。

取り外した後には装着を声掛けする、専用のケースを使用して保管するなど保護者さまに装着時間・装置の取り扱いを管理していただくことが重要になります。

成長に応じて再度矯正治療が必要になる場合もある

こちらもインビザラインによる治療に限りませんが、一期治療を行えば確実に二期治療が必要なくなるわけではありません。

顎の発育不良やズレが残る場合や永久歯のスペース不足や生え方に問題がある場合、顎の成長が終わった後に噛み合わせの調整が必要になる場合には二期治療が必要になります。

子どものインビザライン矯正に
かかる期間・費用

子どものインビザライン矯正にかかる期間・費用

インビザライン・ファーストでの治療にかかる期間は一般的に6〜18ヶ月ほどです。

その後永久歯が生え変わるまでは保定装置を使用するほかに、定期検診などで経過観察を行い、必要があれば二期治療へと移行します。

費用に関しては平均で60〜70万円ほどです。初回のカウンセリングや精密検査、乳歯の抜歯などは別途費用がかかります。

費用に関しては、オプションなど追加費用がかかる歯科医院も少なくありません。

治療費や管理費が総額で提示されるトータルフィー方式の歯科医院を選択することがおすすめです。

※期間・費用ともに症例やお口の状態で差があります。

子どものインビザライン矯正を
検討中の方は、
横浜市瀬谷区の
「三ツ境駅前スマイル歯科」に
ご相談ください

三ツ境駅前スマイル歯科

インビザライン・ファーストはお子さま向けのインビザライン治療で、6歳〜10歳前後のお子さまを対象としています。

インビザライン・ファーストには様々なメリットがある一方で、細かい適応条件があります。

お子さまの歯並びや噛み合わせで気になることがあり、インビザラインでの矯正をご検討中の場合には早めの受診が大切となります。

三ツ境駅前スマイル歯科ではこれまでの600件を超える小児矯正経験を元に、お子さまに合った矯正のタイミング、治療方法をご提案します。

お子さまの歯並びをインビザラインで治療したい方はぜひ、三ツ境駅前スマイル歯科にご相談ください。

LINEでお口の写真を送っていただくと、オンラインでの矯正相談も可能です。

※ご相談は横浜近隣にお住まいの方限定となります。

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