インビザラインの治療がつらいのはなぜ?つらいと言われる原因や対処法を歯科医師が解説

この記事を執筆した人:
三ツ境駅前スマイル歯科 院長 樋田秀一
院長の樋田は、インビザラインをはじめとしたマウスピース矯正に豊富な知識と経験を持つ歯科医師です。昭和大学歯学部卒業後、床矯正・ブラケット矯正・MEAWなど多領域の矯正理論を学び、2019年にインビザライン認定を取得。iTeroによる三次元解析を用いた精密診断と、咬合・骨格を統合的に評価する治療設計に定評があります。
所属学会は、日本小児矯正研究会(指導医)・国際歯周内科学研究会(指導医・理事)など多岐にわたり、科学的根拠に基づく臨床を重視。成長期の顎発育から成人の審美矯正までカバーし、専門性と信頼性の高い医療情報の発信にも取り組んでいます。
インビザラインは透明のマウスピースを使用して行う矯正治療で、目立ちにくさや装着時の快適さから近年人気のある矯正方法です。しかし、インビザラインで治療中の方の中には様々な理由から「つらい」と感じる方もいらっしゃいます。
今回は、インビザラインでつらいと感じる理由や、予防・解消する方法について詳しく解説していきます。
インビザラインがつらいと言われる原因

まず、インビザラインでつらいと感じてしまう原因についてご紹介します。
マウスピース装着中に痛みを感じるため
矯正治療開始時や新しいマウスピースに交換した直後は、痛みを感じやすいです。特に開始または交換直後3日間は、歯が動く期間のため圧痛や違和感を感じやすくなります。数日程度で慣れる方が多いですが、痛みの感じ方には個人差があるため、痛みに敏感な方はつらいと感じてしまうでしょう。
マウスピースを1日22時間以上装着する必要があるため
インビザライン治療では、1日22時間以上のマウスピース装着が推奨されています。この時間を下回ってしまうと、治療の効果を最大限に得ることは難しく、また、後戻りなどの原因になってしまうこともあります。
数日〜数週間で違和感に慣れる方が多いですが、長時間の装着は日常生活への影響も少なくないので、初期段階ではストレスになることもあります。
インビザラインを22時間以上装着するコツはこちらをご覧ください。
歯並びの変化を感じられないため
治療開始後、なかなか効果や変化を感じることができず、つらく感じる方も少なくありません。インビザラインは、マウスピースを装着することで歯に持続的かつ弱い力を加え、歯を少しずつ移動します。ワイヤー矯正のように一度に大きな矯正力を歯にかけるわけではないので、変化を感じるまでは早くても3ヵ月~半年程度かかります。
また、歯の動き方は個人差があるため、絶対に治療計画通りに動くわけではありません。目に見えて変化を感じるまで時間が必要なので、治療自体がストレスに感じたり、モチベーションが低下してしまうこともあるでしょう。
飲食時は都度マウスピースを外す必要があるため
治療で使用するマウスピース装着時は、水以外の飲食物を口にすることは基本的にできないため、飲食時には必ずマウスピースを取り外さなければいけません。また、飲食後はむし歯や歯周病、着色などを避けるために歯磨きなどの口腔ケアを行ってから、マウスピースを再装着しなければいけません。外食や間食が多い方にとってはこの一連の流れがつらいと感じてしまうようです。
インビザラインがつらいと感じるタイミング
インビザライン治療中につらいと感じるタイミングは主に以下の2つです。
初めてマウスピースを装着したとき
インビザライン治療を開始して初めてマウスピースを装着すると、歯にかかる圧力や、口の中にマウスピースがあることに対する違和感や不快感でストレスを感じる方が多いです。
特に歯が動き始める初期段階では、歯の根や周囲の骨が圧力に反応して痛みを感じやすくなります。多くの場合、装着から数日~数週間で痛みは和らぎ、違和感にも慣れていきます。
新しいマウスピースを装着したとき
インビザラインは段階的に歯を動かすため、1~2週間ごとに新しいアライナーに交換します。そのたびに歯に新たな矯正力がかかるため、特に交換初日から3日程度は痛みを感じやすいタイミングです。歯が動く過程で起こる痛みですが、食事や会話に支障を感じることもあるでしょう。
【原因別】インビザラインがつらいと感じたときの対処法
インビザラインでつらいと感じた際の対処法をご紹介します。
痛みが気になる場合は一時的にマウスピースを外す
インビザライン治療中に痛みや違和感が強い場合は、一時的にマウスピースを外して休憩を取りましょう。少しの間、口の中を休めるだけでも痛みや違和感などのストレスが緩和できます。 ただし、1日22時間以上の装着が必要なので、スマホのアラームやリマインダー機能を活用して装着時間の管理をしっかりと行い、快適に治療を進められるように工夫しましょう。

柔らかい食べ物を食べる
治療開始直後やマウスピース交換直後は、歯が刺激に敏感になっています。そのため、硬い食材を避けてなるべく柔らかい食材を選ぶことで痛みを抑えることができるでしょう。例えば、柔らかく炊いたご飯やうどんなどの麺類がおすすめです。また、食材を小さく刻んで調理するなど、歯への負担が少なくなるように工夫して食事をしましょう。
歯並びの変化が見られない場合は治療経過を写真にして残す
歯並びに変化を感じるタイミングは個人差がありますが、多くの場合、半年ほどで変化を感じることができます。自分自身で効果を感じていない人でも、客観的に見ると変化を感じることができるケースも少なくありません。
治療経過の写真を撮影し、自身の口元や歯並びを客観的に見てみることも効果的です。家族や友人などに変化を聞いてモチベーションを挙げることもおすすめです。

治療期間が長引く場合は担当医師に相談する
当初の治療計画よりも治療期間が長引いている場合は、一度担当の歯科医師に相談してみることも選択肢のひとつです。治療が長引く原因としては、歯が動きづらいことなども考えられますが、装着時間不足や装着方法に誤りがある、口腔ケアを怠っていることも治療の長期化の原因となります。
なぜ治療が長引いているのか、担当の歯科医師と相談して原因を見極め、必要であれば治療計画や治療方法の見直しをしてもらうこともおすすめです。
インビザラインを成功させやすくするための歯科医院選び
インビザライン治療を成功させるためには歯科医院選びが重要です。自分にあった歯科医院を選ぶためのポイントをご紹介します。
インビザラインの症例数が豊富か
インビザラインの成功は歯科医師の技術と経験に大きく左右されます。そのため、過去の症例数や実績を確認することが大切です。症例数が多いほど、様々な歯並びの状態に対応でき、患者様一人ひとりに合った治療方法、治療計画を提案してくれます。
歯科医院のホームページや口コミで、年間や過去の症例数が掲載されているかを確認することと合わせて、自分と似たような歯並びの実際のビフォーアフター写真を見てみるのもおすすめです。
治療計画を共有してくれるか
インビザラインでは精密検査後、3Dシミュレーションを使用して治療計画(クリンチェック)を作成します。インビザライン治療を成功させるためにはこの治療計画が非常に重要で、治療途中でも計画通りに歯が動かない場合などは治療計画を変更・修正するケースもあります。そのため、患者様の要望や理想とする治療ゴールをしっかりと把握し、丁寧で精密な治療計画を作成してくれる歯科医院を選びましょう。
また、その内容について詳しく説明をしてくれることはもちろん、疑問に感じることに対してもしっかりと答えてくれる歯科医師がいる医院を選ぶことがおすすめです。

インビザラインがつらいのではないかと不安な方は、横浜市瀬谷区の「三ツ境駅前スマイル歯科」にご相談ください

今回は、インビザラインでつらいと感じる理由やその対策について解説してきました。インビザラインでつらいと感じる理由は様々ありますが、主に痛みや装着時間、歯並びの変化を感じられないことを挙げる方が多いです。これらは、治療が進むにつれて解決していくことが多いですが、あまりにも耐えられない場合は歯科医師に相談してみることもおすすめです。
インビザライン治療を成功させるためには、症例数など実績があり、治療計画やメリット・デメリットをしっかりと共有してくれる歯科医院を選ぶことが重要です。三ツ境駅前スマイル歯科では、これまでの症例をもとに、技術と経験豊富な歯科医師が患者様一人ひとりに合った治療計画をご提案します。インビザラインがつらいのではないかと不安に感じる方はぜひ、三ツ境駅前スマイル歯科のご相談ください。LINEでの新規矯正相談予約も承っております。
※ご相談は横浜近隣にお住まいの方限定となります