2026/01/13

マウスピース矯正はおすすめしないって本当?向いていない人の特徴やメリットなど

三ツ境駅前スマイル歯科 院長 樋田 秀一

この記事を執筆した人:
三ツ境駅前スマイル歯科 院長 樋田秀一
院長の樋田は、インビザラインをはじめとしたマウスピース矯正に豊富な知識と経験を持つ歯科医師です。昭和大学歯学部卒業後、床矯正・ブラケット矯正・MEAWなど多領域の矯正理論を学び、2019年にインビザライン認定を取得。iTeroによる三次元解析を用いた精密診断と、咬合・骨格を統合的に評価する治療設計に定評があります。
所属学会は、日本小児矯正研究会(指導医)・国際歯周内科学研究会(指導医・理事)など多岐にわたり、科学的根拠に基づく臨床を重視。成長期の顎発育から成人の審美矯正までカバーし、専門性と信頼性の高い医療情報の発信にも取り組んでいます。

目立ちにくさや痛みの少なさで近年人気の高いマウスピース矯正ですが、歯並びやお口の中の状態によっては「おすすめしない」と言われることもあります。今回は、マウスピース矯正が向いていない人の特徴や注意点、理解しておきたいメリット・デメリットまで、分かりやすく解説します。

「マウスピース矯正はおすすめしない」という意見が挙がる理由

マウスピース矯正が一般的におすすめされない理由を3つご紹介します。

治せる歯並びが限られている

マウスピース矯正は、歯を少しずつ動かすことで、理想の歯並びを目指します。そのため、軽度〜中程度の歯並びの乱れには適応しやすい反面、ねじれが強い、大きく歯を動かす必要がある、深い噛み合わせ(オープンバイトやディープバイトなど)のような複雑・高度な症例では、対応が難しい場合があります。そのような難しい症例では、ワイヤー矯正の併用した治療や外科的処置を必要とする場合もあります。 

マウスピースを1日20時間以上着用する必要がある

マウスピース矯正では、1日の装着時間が20時間以上必要です。つまり、1日の中で食事と歯磨きの時間以外はマウスピースを装着していなければなりません。そのため、外食や間食が多く、マウスピースの装着が安定しない方や、マウスピースを外した後に再装着を忘れてしまいがちな方は、思うような治療結果を得られないことがあります。

マウスピース矯正の実績が少ない歯科医師が存在する

マウスピース矯正は、ワイヤー矯正に比べて手軽に導入できるため、多くの歯科医院で提供されています。しかし、矯正の専門知識や経験が十分でない歯科医師やクリニックでは、設計や治療管理が不十分となるケースもあり、そうした所では「そもそも治せる歯並びかどうか」の見極めや、治療後のかみ合わせ調整、保定管理などが甘くなりやすい、という指摘があります。

つまり、マウスピース矯正は“誰が治療を担当するか”が非常に重要で、慎重な医院選びが成功のカギとなります。

マウスピース矯正が向かない方の特徴

 「マウスピース矯正が向かない・おすすめできない人」の特徴を3つご紹介します。

自己管理ができない方

マウスピース矯正は患者自身による“装着時間の遵守”が必須になります。一般的には、「1日20時間以上」の装着が必要とされます。食事や歯磨きのたびに外して再装着しなければならず、その都度の「取り外し → 清掃 → 再装着」の習慣をきちんと守れるかどうかがとても重要です。これを怠ると、歯が計画通り動かなかったり、治療期間が延びたり、最終的な歯並びに満足できなかったりする可能性があります。

また、マウスピースを紛失・破損するリスクもあり、さらに管理を怠ると治療に支障をきたします。そのため、「自己管理が苦手」「生活が不規則で装着時間を一定にできない」「歯磨きや装置のケアを怠りがち」といった人には、マウスピース矯正は不向きかもしれません。

重度の叢生の方

マウスピース矯正は、歯を“少しずつ”動かす仕組みなので、歯並びのズレが軽度〜中程度である場合に最も適しています。例えば、歯が大きく重なっている「重度の叢生(そうせい)」「八重歯」「大きな出っ歯や受け口」「深い噛み合わせ(過蓋咬合・開咬・クロスバイトなど)」「左右の非対称」など、複雑で高度な歯列不正がある場合、マウスピースのみでは対応できないことがあります。

また、歯を大きく動かしたり回転させたり、根元から動かすような移動が必要な場合も、力の制限があるマウスピースでは、治療効果が弱かったり、期間が長くなったりする恐れがあります。

このような「大きな歯の移動が必要」「骨格的な歯列不正」の人は、無理にマウスピース矯正を選ぶと期待した効果を得づらいため、ワイヤー矯正や外科矯正などをおすすめされることがあります。

生活が不規則な方

マウスピース矯正は、装置の装着時間が長く、かつ装置の取り外し・清掃・再装着という手間がかかるため、食事の回数が多い、外食が多い、睡眠時間や生活時間が不規則、日常の予定が安定しない人には向きません。

特に、人前で話す機会が多い、頻繁に外食や間食をする、など、装置を一定時間装着し続けるのが難しい環境の方は、矯正効果が減ったり、治療期間が延びたりするリスクがあります。

インビザライン矯正中の外食についてはこちらをご覧ください

当院がマウスピース矯正をおすすめする理由

これまで「マウスピース矯正に向かない人の特徴」についてまとめてきましたが、それでも多くの人に選ばれているのには、メリットやおすすめされる理由があります。マウスピース矯正がおすすめな理由やメリットをご紹介します。

矯正器具の取り外しができる

マウスピースは自分で装置の着脱ができるため、食事や歯磨きのたびに取り外すことができます。固定式のワイヤー矯正は、ブラケットやワイヤーの周りに食べかすが詰まりやすく、虫歯や歯肉炎のリスクが高まることがありますが、マウスピース矯正では、矯正器具に食べ物が詰まったり、口腔ケアが行き届かない問題が起こりにくく、日常生活への支障も少ないです。

マウスピースが透明で目立ちにくい

マウスピース矯正の最大のメリットのひとつは、「透明で目立たない」ことです。透明のプラスチック製のマウスピースは、装着しても遠目ではほとんど気づかれず、仕事や人前での会話、笑顔に支障をきたしません。

特に、営業職、サービス業、面接、接客など対人の機会が多い方や、矯正中の見た目が気になる方には大きなメリットといえます。 また、従来のワイヤー矯正のように、装置が目立つことで「矯正している」と気付かれやすいため、ストレスが少なく、心理的な負担も軽く済みます。

ワイヤー矯正に比べて痛みが抑えられる

ワイヤー矯正と比較して、マウスピース矯正は段階的に少しずつ歯を動かしていきます。そのため、歯にかかる矯正力が少なく、比較的痛みが少ない矯正方法といえます。また、ワイヤーやブラケットを使用しないため、口腔内への刺激が少ないことも特徴です。

装着開始直後の違和感や交換時の軽い圧迫感はあるものの、多くの方が「思ったよりも快適」「普段通りに過ごせる」と実感しており、「痛みが怖い」「矯正中も普通に過ごしたい」という方に選ばれる理由となっています。 

通院回数が2~3ヶ月に1回と少ない

固定式のワイヤー矯正では、ワイヤーの調整などを歯科医師や歯科衛生士が行うため、頻繁に歯科医院に通う必要があります。しかし、マウスピース矯正はあらかじめ複数のマウスピースを作成し、患者様自身がマウスピースを決められた頻度で交換するので、通院回数が少ない傾向があります。

一般的に2〜3ヶ月に1回の来院で済むことが多く、忙しい社会人や学生、子育て中の方など、頻繁に通院するのが難しい方にとっては大きなメリットです。通院の負担が少なければ、矯正を途中で断念してしまうリスクも減ります。

マウスピース矯正を成功させるためのポイント

これらのメリット・デメリットを踏まえ、マウスピース矯正を成功させるためのポイントを2つご紹介します。

マウスピース矯正の経験が豊富な歯科医院を選ぶ

マウスピース矯正を成功させるために最も重要なのは、豊富な症例経験を持つ歯科医師・歯科医院を選ぶことです。マウスピース矯正は、装置そのものよりも「治療計画の質」が結果を大きく左右します。どの歯をどの順序で動かすか、どれくらい移動させるかといった設計は、経験と知識が必要となります。経験不足の歯科医師では歯が計画通りに動かず、治療期間の延長や噛み合わせのズレが起こる場合もあります。

また、難症例かどうかの判断や、計画通りに進まない際の対応力にも経験が反映されます。歯科医院を選ぶ際は、症例数、専門資格、治療実績、シミュレーションの精度、治療方針の説明などを必ず確認し、自分に合った治療を行ってくれるかを見極めることが大切です。

複数の歯科医院に相談をする

マウスピース矯正を確実に成功へ導くには、複数の歯科医院で相談を行い、セカンドオピニオンを取ることも一つの手です。歯科医師によって診断の基準や治療方法、マウスピース矯正の適応範囲は異なります。そのため、複数の意見を聞くことで、自分の歯並びが本当にマウスピース矯正に向いているのか、必要な治療は何かを把握できます。

また、説明のわかりやすさ、治療前後のフォロー体制、通院頻度なども医院によって大きく異なるため、比較することでより安心して治療を選択できます。特に不安がある場合や難しい症例と言われた場合は、複数院の判断を参考にして、納得できる治療計画を選ぶことが重要です。

マウスピース矯正を検討している方は、横浜市瀬谷区の「三ツ境駅前スマイル歯科」にご相談ください

自分の歯並びがマウスピース矯正で治せるのかどうか知りたい方は、一度歯科医院で精密検査を受けることをおすすめします。三ツ境駅前スマイル歯科では、矯正の経験と知識豊富な歯科医師が患者様一人ひとりに合った治療計画をご提案します。

LINEから新規矯正相談のご予約を承っております。歯並びにお悩みの方、矯正治療に不安のある方はぜひ、三ツ境駅前スマイル歯科にご相談ください。

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